北アルプス 槍ヶ岳 3180m ソロ
あれから約1年 昨年の10月に初めての登山で膝をボロボロにされた北アルプス これでは老後は歩けなくなると、1年後のこのシルバーウィークに登頂したいと目標をたてた槍ヶ岳 老後のためにと始めた登山で、あれからいくつかの山に登りトレーニングを重ね体の方も随分と仕上がってきましたが、新型コロナウイルスの影響と、山の混雑状況により諦めかけていましたが、仕事を調整し連休を少しずらして突然の2泊3日での決行となりました
槍ヶ岳までは片道20キロ 😯 のロングコースと今までに経験したことのない未知の世界ですが足を信じ1年間トレーニングの集大成です 体力もつかな~?
DAY1
自宅を7時に出発して今日は上高地から槍沢ロッジまで14キロ歩きます 遠~っ! 😥
あかんだな駐車場よりバスに乗り換えて上高地へ
11時に河童橋へ着くと連休もあって登山者から一般の観光客と凄い人です いつ見ても3190mの穂高は圧巻の景色で今日も穂高がキレイ~! いま上にいる人は良い景色眺めてるんだろうな~
すぐに出発して先ずは明神へ
出発してすぐに小梨平キャンプ場 ニュースにもなっていましたが先日テント泊していた方がクマに襲われたため現在は閉鎖中です 🙁
上高地から横尾までは明神岳を左手に見ながら平坦な梓川沿いを10キロ歩くトレッキングには最適なルートですが目的が違う私には8キロのリュックを背負ってると長~く地味にしんどいです
明神をパスして1時間半で徳澤に到着 ここで昼食をとり早々に横尾へ向かいます
上高地から10キロ歩き横尾の分岐からいよいよ槍ヶ岳へ向かうルートで懐へ入っていきます まだ11キロあるの~遠ぇ~ 😥
徐々に標高を上げながら沢沿いを1時間半歩き15時45分 本日に宿「槍沢ロッジ」標高1820mに到着です まだ1800m・・・ はぁ~長かった~
この槍沢ロッジは山小屋では数少ないお風呂が入れるところで疲れを癒せとても快適です 😛
夕方の5時に夕食を済ませ、明日の朝食はお弁当にしていただき、本番の明日に備え今夜は7時に就寝ですzzz
DAY2
早朝5時に起床し6時過ぎに出発です 後5.9キロ 穂先の麓にある今夜の宿「殺生ヒュッテ」に10時までには着きたいな ここから初めて槍の穂先を確認することができ、ヤル気と絶望感が湧きます
相変わらず谷間を永遠と歩きます
出発から30分でババ平のテント場通過
出発から1時間ちょいで大曲まで来ました この辺りからようやく樹林帯を抜け眺めもよくなります 歩いてるととても汗ばみ暑いですが、早朝の谷間にはなかなか日差しが入らなく気温は10度と長袖Tシャツで丁度心地いいです この辺りから前日の登頂された方が下りてきて「昨日は凄く良い天気でしたよ~」良いな~
カール地形の谷間を歩き雄大な景色に囲まれて外国のようです
出発から2時間で天狗原に到着 素晴らしい景色に囲まれ、ここでお弁当をいただきちょい休憩
やっとグリーンバンドが近づいてきました あそこまで行くとようやく槍ヶ岳が見える場所 もう一踏ん張り!しかし槍沢ロッジの方がグリーンバンド界隈でクマの目撃情報があり気を付けてとのこと 😐
振り返ると随分と谷間を登ってきました 常念山脈は完全にガスの中 そしてついに!
はぁ~やっと姿を現してくれました おぉ~凄い!ついに出た~!感激です! 😛 空が青い!天を突きさすかのようにそびえる穂先は、雲一つなく槍ブルーの空に映え、多くの登山者憧れの姿がいま、私の眼前 格好いいを通り越し、もはやその姿は神々しいです そして今夜の殺生ヒュッテ(矢印)も見えました
ここまでひたすら登ってきた疲れも一気に飛びテンションもMAX! 同じタイミングで登ってきた女の子も初めての槍を目の前にして感激のあまり涙をながすほど
写真では伝わらないのがホント残念・・・
槍ヶ岳は麓からは見えにくく北アルプスの山に登ればどこからでもすぐに分かる山容ですが、いざ槍ヶ岳を目指すとなかなか姿を見ることができなく
このもったいぶりが登山者を魅了する一つかもしれませんね 穂先が見えてからも近そうで遠く、まだ肩の小屋まで標高差500mあり1時間半はかかりそうです
雲一つない空ですが山の天気は変わりやすくガスが発生しないことを願いながら、重いリュックから軽いリュックに変えるため一旦ヒュッテに寄ります
すると突然ガスが湧きだし ん~ヤバイ 何とかもってくれ~ それにしても雲の動きがとても早く高いところにいることが実感します
AM10時 出発から4時間で殺生ヒュッテに到着 本来なら、この小屋のアングルから穂先が見えるのですが辺りは完全にガスに包まれちゃいました 😕
通常なら、槍沢ルートですり鉢状の谷間を(黄)登るのですが、眺望がいまいちなので、ちょい遠回りして少し危険ですが楽しく眺めの良い東鎌尾根(赤)の稜線からアプローチします
東鎌楽しいじゃん 🙂
ガスってなければ東鎌尾根は穂高連峰から立山連峰に常念山脈が見え気持ちの良い稜線歩きですが何も見えず しかし、そこは晴れ男の私 🙂 穂先の肩にある槍ヶ岳山荘に着くとガスは抜け再び晴れ間が 😛
とうとう穂先の取付にたどり着き、しばらく憧れ続けた頂に見とれます 😯
画像では伝わりにくいですが穂先だけで30階建てのビルほどあり圧巻 😯 落石保護でヘルメットを被りさて、これより集大成の締めで山頂までコースタイム30分 アタック開始です 😡
うおぉ~凄い断崖絶壁 😯 落ちたらヤバイ高さになってきました
少し登り一旦小槍へまきます この小槍がアルプス一万尺の歌にある「小槍のう~えで アルペン踊りを~♪」一万尺とは3030mで、この小槍が丁度一万尺なのです
小さく見えますがビル15階ほどあり、一人ではほぼ無理で、グループパーティーでバディーと一緒にロープなどを使わないと登ることができないクライミングの聖地でもあります
いくつかのクサリ場や梯子の岩場を登り、とうとう垂直に立つ最後の二段梯子 これを登れば
12時41分 標高3180m 日本第5位 念願の槍ヶ岳山頂に登頂です! 😛
日本第5位と言っても2位の北岳とは12mしか差はありませんが 😉
回りの眺めはガスに包まれ山々はあまり見えませんでしたが、この瞬間のために1年間のトレーニングが身を結びとても感慨深いです
連休明けもあり山頂は貸切状態 連休最終日は登るのに2時間待ちだったそうです 😯
いやぁ~それにしても素晴らしい眺め 大げさですが地球を感じます 山頂は風もなくずっと眺めていたい気分です
この達成感はハンパなく人生観も変わるかもです
1時間ほど山頂に滞在し下山後は一人祝杯 穂先を眺めながら標高3000mで飲むこの1杯は1200円と物価が高く豪遊はできませんが過去最高の1杯となりました 😛
槍ヶ岳を何度も登頂している知人から「裏槍の眺めが一番良いよ」と聞いており、その場へ行くと何と!
小屋前からは見えない小槍と孫槍が見える素晴らしいアングル! 😯 時間にも余裕がありちょっと辺りの散策でもと隣の「大喰岳3101m」へ散歩?ん~1時間半くらいで戻ってこれそうだな・・・ でもあの登りキツそう ここは明日の体力温存のために止めておこう 😆
いつまでも眺めていたいですが後ろ髪を引かれながら殺生ヒュッテまで同じルートで下ります
尾根伝いに下っていると何と眼下の雲海に!
雲に虹の輪ができその中に自分の影が映るブロッケン現象 おぉ~初めてみるブロッケンに感激 😯
おぉ~左から尖ったピークが前穂・奥穂にジャンダルム 全て3000m峰 凄い眺め
そして辺りのガスも抜け穂高方面から常念山脈が見え始め 何と素晴らしい眺め しばらく立ち止まり眺めていましたが日もどんどん暮れ一気にかなり冷え込んできました
4時過ぎにヒュッテに戻り5時に夕食を済ませると外は雨が降り出します 明日は20キロの憂鬱で過酷な下山ロード、誰か迎えに来て~ 雨は大丈夫かな~と明日に控えて7時に就寝 zzz
DAY3
雨は3時くらいに上がり早朝5時に朝食を済ませ7時 気温6℃ 下山開始 寒ぶ~~~~
雨上がりの早朝はガスがかかり回りは真っ白 最後にもう一度穂先の見納めしたかったですが叶わず 風もなく静まりかえったガスの奥からカエルのような鳴き声があちらこちらで
ライチョウです ん~ライチョウ見たい!どこかにいないかな?残念ながらそれも叶わず・・・
天狗原まで下りてくるとガスが抜け一気に温かくなります
歩くこと5時間 下界まで下りてくると完全に晴れ間が ホント山の天気は分かりません
途中、昼食や休憩をとりながら無事15時 雨が降り始めた河童橋に戻り「ゴ~ル!はぁ~着いた~・・・長かった~」 😆
1年前、ここ上高地で600mの登山で膝がガクガクで痛くなり コテンパンにやられましたが、あれから1年でまさか600mから一気に3000m級の槍ヶ岳に登ることが出来るとは
本当に達成したい目標はそれまでのトレーニングの道のりも苦しくなく実現することでご褒美が数百倍にもなって帰ってくる ホント山登りは人生そのものですね
北アルプスも場所によっては10月中頃から雪に閉ざされ年内はもう無理かな?
槍を落としたら次回は穂高方面かな~ 🙂